“金華ブランド”などをはじめ、四季折々の新鮮な旬のネタが楽しめる石巻特選メニュー『金華丼』、『金華寿司』、地元民もこよなく愛するB級グルメ“2度蒸しの茶色い麺”が特徴の『石巻焼きそば』など、美味しいグルメが盛りだくさんです。
良質な食材と高い加工技術からうまれた水産加工品などのお土産も自慢です。
また、見どころも満載で、市内にはマンガ家・石ノ森章太郎先生の作品を展示するマンガミュージアム『石ノ森萬画館』や、400年前に伊達政宗公の命を受け支倉常長ら一行を乗せローマへと出航した『サン・ファン・バウティスタ(復元船)』を係留展示する『サン・ファン館』、そして「三年間続けてお参りすれば一生お金に困ることはない」という言い伝えがある奥州三大霊場『金華山』など、魅力あふれるまちとなっています。
「山椒香る金華さばとムール貝とたっぷり野菜のお椀」
(木の屋石巻水産×笹岡隆次シェフ×岡崎敏彰シェフ)
金華さば漁の最盛期に缶詰加工の現場を訪れて、笹岡・岡崎両氏が最初に驚いたのはさばの新鮮さ。そのまま店でお刺身として出したいと思うほど新鮮で脂ののった上質な金華さばは朝の水揚げ後、その日のうちに缶詰加工されます。木の屋石巻水産の鮮度へのこだわりと職人的な作業に感動しました。さてこのさばに何を合わせる?笹岡氏が提案したのはムール貝と野菜でした。和食の「お椀」では珍しい取り合わせです。ムール貝は牡蠣の産地石巻では牡蠣の殻に付着して大量に採れるものの、どうやって食したらよいかわからなかった食材でした。また、缶詰の材料には魚以外使ったことのなかった木の屋石巻水産が震災後内陸部に本社を移転したところ、周辺が畑という新たな環境に「魚だけでなく野菜も缶詰に使えるのでは?」と思い始めていたところでした。
金華さばは脂がひかえめでうまみが濃い、尾に近い腹部分を使用。化学調味料を使わずに、さばのうまみと野菜の味を存分に引き出して上質なお椀に仕上げました。
缶を開けたら薄めることなくそのまま楽しめる栄養バランスのよい缶詰です。
「石巻産銀鮭のクリームスープ仕立て~ゆずの香り~」
(木の屋石巻水産×笹島保弘シェフ×庄子達広シェフ)
日本一の銀鮭生産量を誇る石巻、特に金華山周辺海域のリアス式海岸付近に棲む銀鮭は、複雑な海流のおかげで程よく身が締まり、適度に脂がのっています。イル ギオットーネの笹島シェフは、きめ細かい身質と繊細な味わいに惚れ込み震災以前から自身のレストランでこの魚を使って来ました。
子供から大人までに喜んでもらえるよう鮭と相性のよいクリームソースを合わせようと決めた笹島シェフ、京都発信のイタリアンらしく白味噌を目指します。そこで見つけたのが伊達政宗の声掛けでつくられた仙台味噌、「高砂長寿味噌」の白味噌でした。庄子シェフ(デル・カピターノ)と試行錯誤を重ねながら、柚子が優雅に香る素敵な缶詰が完成しました。
「石巻産宗太カツオとトマトのうまみカレー ~9種類のスパイスがマイルドに香る~」
(木の屋石巻水産×山口浩シェフ×佐々木現人シェフ)
石巻港でサバの次に水揚げ量の多いカツオ、中でも小型の宗太カツオを使って美味しいカレーを作りたいというテーマにチャレンジしました。宗太カツオはマリネしてから蒸し、骨まで柔らかくなるよう加熱。酸味のおだやかな石巻産トマトのうま味をかけ合わせ、9つのスパイスで奥行きを出したルーには、山口シェフのアイデアで木の屋石巻水産の看板商品「鯨の大和煮」のタレを加えました。スパイシーでマイルド、コクのあるカレーの完成です。
株式会社木の屋ホールディングス 代表取締役 木村長努
このたびはRebirth 東北フードプロジェクトへの参加の機会をいただき、心より感謝いたします。また、笹岡シェフ、岡崎シェフのコラボレーションにより、今まで缶詰では思いつかなかったアイデアをいただき、今回の缶詰製造への手応えとともに、今後の商品開発の幅がより広がると感じました。三陸の海の幸をたっぷり使用した美味しい缶詰を皆様是非ご賞味ください。
笹岡隆次 恵比寿笹岡 主人
地域に足を運んでこそわかることがあります。私自身これまでも時間を見つけては、産地に足を運んできましたが、ここ石巻の地域のポテンシャルの高さにはとても感動しました。
缶詰に詰めるお魚のなんと鮮度の高いこと!まるまるとふくよかな脂たっぷりの金華サバ。そして、大量に水揚げされているムール貝も加えて、なんとも贅沢な主役たちです。ここ石巻では、ムール貝は牡蠣の周りに付着してくるおまけのような存在で出番がこれまでなかったもの。もったいない精神が働いてこれもまた主役の食材になりました。
この缶詰に、私は「和食の考え方」を表現したいと思ったのです。和食の世界だと料理の中に、根菜・葉の物・茎の物、実のものなどそれぞれ取り入れます。缶詰というと素材缶というイメージが強いですが、やはり料理人だからこそ料理で勝負したい。みなさんのご理解あってようやく誕生しました。ぜひ、この缶詰を通じて全国の皆さんに石巻の魅力を知っていただきたいと思います。